参考文献・URL
マンキュー経済学ミクロ編・マクロ編分厚いマンキュー経済学を読み解くのがめんどくさい人は、こちらをおすすめします。
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(ミクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
⇒スタンフォード大学で一番人気の経済学入門(マクロ編) [ ティモシー・テイラー ]
たとえば1日の中で何時間余暇として使って
何時間働くのか?そういう配分を考えるのが低的労働供給時間です。
前提として1日24時間ですが
1日24時間を余暇と労働の2つしか利用できないと考えます。
だからどちらかの時間を決まると
自動的に残りの時間が決まってしまいます。
通常は余暇の時間を決めますので
自動的に労働時間は決まります。
働いてない時間は全部余暇の時間になるので
恋人とデートしたり、ランチに行ったり
お風呂に入ったりしている時間は全部余暇の時間にカウントされます。
そして最終的に何時間働くのが
一番理想的なのか?ということを検討します。
最適労働供給時間の求め方:無差別曲線
24時間の中で何時間働いて何時間余暇として使うのか?
決めるにあたって無差別曲線を作ります。
こちらが無差別曲線です。
「無差別曲線って何?」とよくわからないという場合には
こちらの記事を先にご覧ください。
⇒無差別曲線の書き方を根本から解説
ただ、今回の無差別曲線では
軸の取り方が今までの無差別曲線とは違います。
縦軸はYで所得です。
横軸にLで余暇時間をとります。
あとは一般的な無差別曲線と考え方は同じです。
要するにこの無差別曲線はあなた個人の無差別曲線で
どこの点でも効用は一定という設定になります。
⇒効用とは?経済学によく出る用語をわかりやすく解説
上記グラフではUcの無差別曲線上の点だけ一定という表示にしています。
でも、これは別のUb上の点も効用は一定ですし
Ua上の効用も一定です。
無差別曲線の効用について理解をもっと深めたい方は
こちらの記事をご覧ください。
⇒無差別曲線が絶対に交わらない理由とは?
あと、原点から見て右上の方に上がれば上がるほど効用は上がります。
最適労働供給時間の求め方:予算制約線
次にこちらのグラフ(図)をご覧ください。
オレンジ色の線は、ある人(あなたでもOK)の無差別曲線です。
紫色の線が予算制約線です。
⇒予算制約式とは?わかりやすく解説
⇒予算制約線についてわかりやすく解説
それから無差別曲線と予算制約線がピタッとくっついたところが
ある人(あなたでもOK)にとって最適な消費となる点です。
この辺の話も以前していますので
気になる方はこちらをご覧ください。
⇒効用最大化条件とは?わかりやすく解説
上記のような予算制約線を作っていくために
予算制約式を作りましょう。
今回は1日を設定します(1年間365日でもOK)。
1日の中で何時間働いて、何時間余暇を過ごすか?
という話です。
ここで時給(賃金)をw(wage)とします。
すると、(24時間ーL)=働いた時間(労働時間)となります。
たとえば、1日のうち15時間余暇(L)に使うと、
24-15=9時間働くということです。
とすると所得Y(お給料)=w×(24-L)
となります。
wは時給で(24-L)が労働時間ですからね。
とすると、式を展開して
Y=-wL+24w
となります。
よって、
予算制約式は
Y=-wL+24w
です。
で、Yを縦軸に取り、Lを横軸にとるとすると
YとLの平面で考えるということになるので、
傾きは-wが傾きになり、24wが切片になります。
以上から予算制約線を描くとこちらのようになります。
傾きがーwで縦軸の切片が24wということになります。
傾きにマイナスがつくので右下がりになりますね。
ところで横軸の切片は24となっています。
横軸の切片は縦軸Yを0にして考えると理解できるでしょう。
Y=-wL+24w
でY=0を代入すると、
0=-wL+24w
-wLを左辺に移動すると、
wL=24w
両辺をwで割ると、
L=24
となりますね。
だから縦軸Y=0のとき、
横軸Lの24のところに点が来るわけですね。
ただ、考えてみれば当たり前のことです。
Y=0というのはお給料が0円です。
ということは24時間全部余暇を過ごしているに決まってますからね。
で、この予算制約線に無差別曲線がくっつく点Eが最適消費点です。
つまり効用が最大化されているということです。
⇒最適消費点とは?わかりやすく解説
それから
予算制約線の傾き-wと無差別曲線に接線引っ張った傾きで
ある限界代替率は等しいです。
⇒限界代替率についてわかりやすく解説
よって効用最大化条件は
限界代替率=1時間当たりの賃金w
ということになります。
そもそも予算制約線の傾きはーw(1時間当たりの賃金)
でしたからね。
ちなみに限界代替率というのは
横軸で余暇を1時間を増やした場合、
満足を一定に維持するためにお給料をどれくらい削れば
効用が一定になるのか?この比率のことです。
たとえば時給を2000円だと仮定すると、
1時間余暇を増やすと効用を一定にキープするなら
所得を2000円犠牲にすればよいってことです。
これが限界代替率です。
で、限界代替率と賃金が一致するという条件で
効用が最大化されています。
ところで効用が最大化される点Eから
まっすぐ下に降りたら点LEにぶつかりますね。
仮にLEが14時間だったとしましょう。
横軸は余暇時間Lなので、
余暇が14時間だということになります。
全体は24時間ですから24時間ー14時間=10時間は最適労働供給時間(労働時間)だとわかります。
最適消費点から降ろしてきた点LEのところが14時間なので
最適な余暇時間が14時間で残りの10時間は最適な労働時間だとわかります。
最適な労働時間=最適労働供給時間です。
こんな感じで最適労働供給時間が決まるってことです。